今日は、ワインの保存方法について、未開封・開封別に分けて紹介していきます。
ワインは好きですか?
わたしは「ワインの保存方法」なんて記事を書くくらいですから、めちゃめちゃ大好きです。
お酒屋さんやネットショップなどで、気になるものがあるとついつい買ってしまいます。
けれども、ワインって保存方法に気をつけないとマズくなってしまうことがあるって知っていましたか?
もしあなたが、今から挙げるような保存の仕方をしているのなら危険です!せっかく楽しみにしているワインが、残念な味になってしまう可能性が高いです。
- 夏場でも冬でも関係なく、そこらへんに放置
- 太陽光が入る窓の近くに保存
- リビングの室内光が当たる場所に、ボトルそのままで放置
- 振動の多い場所に保存
- 部屋の中の押入れにまとめて保存
けれども今日からは、間違った保存方法とはオサラバ!!
正しい保存方法を知ることで、今まで以上にワインを美味しく、楽しく飲めるようになれますよ。
それでは
- 「ワインが劣化する環境は?」
- 未開封ワインの保存方法
- 開封後の飲み残しワインの保存方法
の順番で説明していきますねー。
ワインが劣化する環境は?
ワインは様々な要因で劣化していきます。
なぜそんなに劣化するのか?と思ってしまいますが、ワインは生き物なんです。
発酵工程が終わって瓶詰めされたあとも、少しずつ少しずつ味が変化していっているんですよ。
良いワインですと、買ってから10年以上大事に熟成させて飲むなんてことも珍しくないくらいに。その10年の間に少しずつ味が変化していき、味の角が取れたり、深みが出たりするんですね。
そんな生きているワインですから、少しの刺激で味が変わってしまいます。
しかもワインはワガママです。好きな環境で保存すれば良い感じに熟成されますが、ちょっと嫌いな環境になるともうダメです。すぐにグレてしまう感じ。
なので、ワガママっ子を大事に可愛がるつもりで保存環境に気をつけていきましょう。
光に弱い
わがままワインは、光に弱いです。特に太陽光。
ですので窓際なんかに置くのはまったくもってNG。
しかも太陽光だけでなく、室内照明の光も劣化の原因になります!
暗い場所に保存するか、新聞紙なんかでボトルを包んでやりましょう。
高温にも、温度変化にも弱い
ワインは温度変化にも弱いし、高温や低温すぎるのもダメなんです。
なので、夏場で常に20度以上あるような部屋にずっと保存するのもNGですよ。
適温は13℃前後。2度ずつ幅をとって、だいたい11℃〜15℃で保存するのがベストとなります。
あとは温度変化にも弱いので、暑くなったり涼しくなったりする場所も苦手。わがままですよね。
振動に弱い
振動があると、劣化しやすいです。常に空気に触れる面が変化していってしまうからですね。
微妙にずっと揺れているような、室外機の側なんかは保存場所としてはよくないです。
乾燥に弱い
ワインは乾燥に弱いです。特に「コルク」が乾燥に弱く、乾燥すると縮んでしまいます。
縮んでしまうと、穴が空いたり栓がゆるくなったりするために、ワインが空気に触れやすくなり劣化が急速に進んでしまいます。
湿度的には70%程度が適切と言われています。
あとは「コルク」が乾燥して、ワインを開けるときにぼろぼろになってしまうケースもあります。
せっかく「飲むぞ!」という気分になってるのに嫌ですよね。
匂いが移る
強烈な匂いのするものの近くに置いておくと、匂いが移ってしまいます。
代表的なのが、冷蔵庫に保存していて、食品の匂いが移るというケース。
繊細なワインの香りを楽しみたいのに、ニンニクや生臭い魚の匂いなんかしたら台無しです。
臭いの強烈なものの近くには保管しないようにしましょう。
空気(酸素)にふれると変化する
ワインは空気中の酸素に触れると酸化するとともに、酢酸が増えるケースもあります。
その結果どうなるかというと、ワインの風味が変化したり、酸っぱくなったりするわけです。
酸化を防ぐために、ほとんどのワインには酸化防止剤である亜硫酸塩(二酸化硫黄)が入っています。保存時だけでなく、製造時の酸化などを防止するために添加されているのです。
製造の段階から、酸化しないように気をつけているわけですね。
未開封ワインは、空気にふれないようにコルクの乾燥を防ぐ。
開封後のワインは、いかに空気に触れないようにするかを気をつける。
というポイントが重要となります。
未開封ワインの保存方法
ここまでで、「ワインの劣化」について見てきました。次は具体的な「ワインの保存方法」について説明していきます!
まずは未開封のワインをどう保存するかについての説明となります。
環境の変化を嫌うわがままワインちゃんですので、保存する場所や方法は自然と限られてきますよ。
ワインセラーで保存する
なんといっても、一番のおすすめはワインセラーで保存することです。
ワインセラーは、ワインを保存するためだけに作られたもの。ですので安心感が違いますね。
わたしも結局は、自宅では4万円程度のワインセラーを買って使用しています。ワイン好きとして、買ってよかったものの1つですね。
ワインセラーを選ぶポイントとしては、
- 温度を一定に保つ
- 振動を少なくする
- 光を遮断する
- 湿度の低下を防ぐ
以上のポイントを網羅できるワインセラーがおすすめです。特に何年も保存するのであればなおさらです。
わたしはIDEXの「Caverina WR-5018B 」という18本収納可能なワインセラーを使っています。
1万円くらいの安物ワインセラーと比較して、
- 冷却ユニットを2つ搭載
- 冷却能力が高いので夏場でも問題なし
- 駆動音が小さい
- 保湿機能があるので、乾きにくい
という利点があり、何年も保存する用途でも使えます。
安めのワインセラーを買っても、物足りなくなってどうせ買い換えるだろうなと思って、このワインセラーを選びました。本数が少し足りないのが不満点ではありますが、それ以外では満足しており、買ってよかったですね。
半年くらいの保存にしか使わないよー、という人はもう少し安い1万円程度のワインセラーでも大丈夫です。夏場の冷却能力と騒音に気をつけて選んでみてください。
特に騒音は意外と皆さん気になってしまうことが多いみたいです。安物買いの銭失いにならないように気をつけてくださいね。
冷蔵庫の野菜室で保存する
- ワインセラーなんかないよ!
- 今すぐワインセラーは買えないなー
そんな人も多いでしょう。
ワインセラーの次におすすめする保存方法が、「冷蔵庫の野菜室」で保存する方法になります。
冷蔵庫自体、温度を低温に保つための装置です。けれども、たいていの冷蔵室はワインを冷やすには、
- 温度が低すぎる
- 湿度が低すぎる
- 振動が大きい
という欠点があります。
けれども冷蔵庫の野菜室であれば、少し温度が高めで、湿度も高いという優れた保存場所となるのです。
といっても、開け閉めするので振動はあるし、野菜室に匂いのするものがあると、匂い移りもしてしまいます。
やっぱりワインセラーには適いませんね。
ワインセラーがない場合に、1ヶ月や2ヶ月程度保存するのに使いましょう。
保存の仕方として、
- ワインボトルを新聞紙で包んで
- 霧吹きなんかで少しだけ湿らして
- 野菜室に寝かせておく
としておけば、保存状態としてより良くなります。
ワインボトルを新聞紙で包むのは、光による劣化を防ぐため。
霧吹きで少しだけ湿らすのは、コルク乾燥による劣化を防ぐためですね。
リビングに放置しているよりも、かなりマシな保存方法になりますよ!
野菜室以外の冷蔵庫で保存する
野菜室以外の冷蔵庫は、温度が低すぎるし、湿度も低めなので、未開封ワインを長期間保存するのにはおすすめできません。
とは言っても、野菜室も空いてないという状況もあるでしょう。
そんな時は、ワインボトルを新聞紙に包んで冷蔵庫に入れてしまいましょう。
明日や、週末に飲むワインならそれほど問題ありません。1ヶ月保存しても大して変わらないという人もいるでしょう。
温度調整ができず、絶えず明るいリビングなんかに放置するくらいなら、冷蔵庫に入れておいた方が断然マシです。
開封後のワインの保存方法
ではでは、次に開封して飲み残しのワインの保存方法について書いていきます。
冷蔵庫で保存する
保存場所は冷蔵庫がベスト。
冷蔵庫に立てて置けるなら、立てて保存しましょう。
ワインの栓をどうするか?
次に問題となるのは、ワインの栓をどうするか?ということです。
ワインの栓をせずに保存するのはありえないので、どうやって栓をするのが最適なのかを紹介します。
コルクをはめ直す
コルクをはめなおすことも出来ます。
ただし、抜栓時にコルク抜きで穴が空いているため、空気を通しやすかったり、コルクのクズがワインに落ちてしまったりと、あまりおすすめできない方法です。
ワインストッパーで酸化を防ぐ
「じゃあどうすればいいの?」と思ってしまいますが、世の中には便利な道具があります。
その便利な道具の一つが「ワインストッパー」と呼ばれるものです。
ワインボトルの口に、専用のキャップをはめて、ワインストッパーをシュポシュポと動かしてやると、ボトル内の空気が抜けて密閉できる優れもの。
「酸素に触れることによる劣化」を最小限に抑えることができます。
普通のワイン用(ノンスパークリング)と、スパークリングワイン用とに分かれています。
スパークリングはその日に飲み干すことが多いな、という人なんかは普通のワイン用のものだけでも持っておくと便利ですよ。
普通のワイン用(ノンスパークリングワイン)ワインストッパー
スパークリングではない、普通のワイン用のワインストッパー「VACUVIN バキュバン ワインストッパー」。
あまりにも便利すぎて、家ワインをするなら欠かせない必需品。しかもワインだけでなく、日本酒なんかを保存するのにも使えるんです!
本体の白いやつを一個買って、灰色の栓の部分を何個も持っておくのがおすすめですね。
このワインストッパーをしていれば、数日程度なら保存していても問題ないです。ただし一度は空けて酸素に触れているため、どうやっても味は変化しています。味の変化も楽しめるくらいが良いですね。
開封して、1日たったものの方が美味しくなっていたり、飲みやすくなっていたりするワインもありますよ!
スパークリングワイン用ストッパー
スパークリングワイン用のワインストッパーである、「バキュバン シャンパンセーバー」。
炭酸が抜けにくくなる優れもの。
わが家でも一個持っていますが、スパークリングを飲み残すことがあまりないので、それほど使用頻度は高くないです・・・。
正直わたしは、上で紹介した普通のワイン用のワインストッパーだけあればいいかなという感想です。
スパークリングワインを頻繁に飲んで、飲み残すことが多いという人にはいいですね。
まとめ
知らなきゃ損するワインの保存方法について、色々と説明してきました。
最後に保存方法について、もう一度まとめておきます。
「未開封ワインの保存方法」
- ワインセラーで保存
- 冷蔵庫の野菜室で、新聞紙に包んで寝かせて保存
- 野菜室以外の冷蔵庫で、新聞紙に包んで保存
一番良いのはワインセラーでの保管、次に冷蔵庫の野菜室で適切に保存するという順番になります。
「開封後の飲み残しワインの保存方法」
- ワインストッパーで空気を抜いて保存する。保存期間は数日程度。
飲み残しワインは、正直この方法がベストです。ワイン以外にも、日本酒の保存などにも使えるので持っていて損はありません。
ワインの劣化原因を知って、適切な保存をしてやれば、今まで以上にワインを美味しく楽しめます。
適切な保存方法で、より良いワイン生活を送ってみてください!